永田町は“原子力村”?

地震津波の国には原子力発電所は要らない」とウェールズ生まれの日本在住作家C.W.Nicol氏。我々日本人の極く素朴な庶民感情でもある。
福島第一原発で下働きしていたMさん(26歳)。原発事故後、二本松市の温泉ホテルに避難していたところ茨城県東海村へ働きにいかないかと誘われ、浪江町の土建業者に雇われるかたちで避難所を出た。行先は東海第二原発だった。「一ヶ月働いてくる。金がなくなったら口座に振り込むから引き出してくれ」と母親に言い残し、行方が分からなくなった。東海村の山林で首をつり命を絶った。出稼ぎに行って3日後のことだ。遺書はない。「責任感の強い子だった。自分が何とかしなければと、思い詰めたのだろうか」と父親。痛恨の極みだったろう。
懸命に働いていた罪なき青年とその家族を悲劇の淵に追い込んだモノは何か?
大飯原発ストレステストOKだなんて軽々に言ってもらっちゃ困る。
ストレスといえば福島に住む妊婦さんは出産を控え、三重のストレスを抱えている。母乳の放射能汚染、出産そして育児への不安だ。
福島原発事故の収束も原因究明もそっちのけ、大飯原発の安全対策もロクにせず、原発稼動へと見切り発車か?
『政府は、原発なしで関電管内の住民が夏を乗り切ったらますます<原発ゼロ>の世論が高まるから、電力不足になるぞと言って国民を脅かしているとしか思えない』--こう言われても仕方なかろう。
原発再稼動を進める政府と執行部のやり方は問題があると言い続けてきたが、力がなく、政府の態度を翻すことができないことを申し訳なく思う。このままではとてもじゃないが、福島の子どもたちに説明できない。永田町の中にいかに『原子力村』が深く根づいているかということを実感している」
JDPの女性参議員のまともな発言だ。
この際、原発原故による避難区域の傍に首相官邸経団連を仮移転し、密談をやめ公開討議することだ。