Media blackout(メディア管制)も限界?--“ China, Slower is Safer!”


先月23日に起きた中国版Bullet Trainの事故で大きく浮き彫りなったのは何だろう。犠牲者約40名、負傷者150人以上に加えて行方不明者が分らないという当局。、衝突車両をあっと言う間に解体し土中に埋める異様な行動に出たかと思えば、cover-up(証拠隠滅)だと国民の批難を喰らい、また掘り起こす慌てぶりだ。温家宝首相が異例の現地入り、事故原因の究明を約束し鉄道部のトップや幹部を更迭。遺族への補償金を大幅増額したが収まらない。遺族の中には10件ほど補償金で当局と和解したが、高速鉄道の突貫工事とスピードの出し過ぎによる安全性不安だけの問題ではない。


国家の経済成長・発展そのものが杜撰な“突貫工事”スタイルではないか。民衆の間に当局の進める政策に対し不安感(a sense of unease)が俄かに強まりつつある。

政府が国内メディアに報道自粛を命じた。鉄道事故惨事の原因調査から手を引き政府への理解を深めろというわけだ。
が、かかる政府のお達しなどネット利用者には“どこ吹く風”。今一大旋風を巻き起こしているTwitterマイクロブログWeibo(新浪微博)は、委細かまわず、事故現場の暴露写真を流す。埋められていた車両の部品に挟まり身動きのとれない遺体まで映し出す。

北京−上海間を走る列車を利用している乗客曰く「国営メディアなんて見る気がしない。Weiboか他のネット・サイトの方が当てになる」
惨事2日後、国営TVの女性アンカーが鉄道部・政府に涙ながらに抗議--「都市の道路が突然陥没することはないの? 列車旅行は本当に安全なの? 列車衝突事故がおきたら、先頭車両の乗客はあっと云う間に車両もろとも埋められたしまうことはないの?」


そして彼女は政府に訴える--“We want to say,'China, please slow down. Don't go too fast, and don't leave the people soul behind.”「中国よ、急がないで。少しスピードを落とし、国民の魂を置き去りにしないで。」
当局のヤラセじゃないかとの見方もあるが......

The Beijing-based Economic Observerも社説で黙っていない--「病室に横たわっている重傷者や埋葬された犠牲者に代わり言っておきたい。国民は真実の追求を諦めることを拒否しつつある」

“Less is More”を真似て“Slower is Safer”はどうだろう。