頑張りようがない東北・ニッポン

先日、「ゆうちょ銀行」にでかけたら女子“行員さん”の制服の袖に≪がんばれ東北≫。MLBで活躍する松井選手所属のOakland AthleticsのホームグランドOverstock Com. Coliseumのバックネットに日本語でデカデカと「がんばれ日本」のAdvertisement Board。

“日本の力を信じてる”などというTV CMまでが流される。
いずれも被災地の当事者でない者が放つ≪他人ごと≫のような、あたかも大義であるかの如き空疎なコトバだ。出口が見えない苦難に見舞われた人たちにとってこの言葉は“救援”や“励まし”になるだろうか?


福島原発事故で退避を強いられた酪農一家の主婦が「真面目に暮らしていたのに、なんでこんな仕打ちを受けなきゃならないの?」とむせび泣いていた。悲痛だ。3/11の激震、大津波原発事故の巨大災害--これを「東日本大震災」と呼ぶのは適切妥当ではない。経済評論家内橋さんは『巨大複合災害』と名づけている。自然災害と人災が合わさった災禍だからだ。

N紙昨夕刊に「来夏 電力9%不足 原発全停止の場合 政府試算」のコラム記事。九電に始まり、関電、中部電、四国電原発再開やプルサマール計画にヤラセ賛成の仕掛けが暴露され唖然とする。

どうやら国とメディアと電力業界が一体となって「原発依存」に世論誘導せんとする本音が窺える。かつての大政翼賛...。今、日本国内に原発が54基あると聞きビックリ。現世権の決めた「エネルギー基本計画」ではさらに14基増やして68基。すでに20年以上前に「原発122基構想」をぶち上げていたと言うから腰を抜かす。
狭いニッポンが「原発過密列島」へと爆走する。問題は小中高生に対する教育にある。「原発安全神話」で洗脳し、原発に異議を差し挟もうものなら<科学の国のドンキホーテ」、異端児扱いされかねない。

radioactive contaminationが不気味にじわじわと忍びよる。「原子力わくわくランド」ならぬ「原子力恐々(こわごわ)ランド」だ。