響き合う.....

一昨日芝居見物。と言っても、40席程度の芝居小屋、アトリエでの演劇集団による新劇だ。

Helen A KellerのThe Miracle Worker(奇跡の人)をベースとした某作家の書き下ろし。タイトル『ひびき合うものたち』がいい。1959年初舞台化され、62年映画化。邦題が良くない。何故、原題を生かして『奇跡を創った人』とか『奇跡を生んだ人』などとしないのか? 小説・戯曲・映画の名邦題もたまに見られるが、多くは耳触りの良く大衆受けを狙った、Original Title無視だ。

さしたる名演技は見られなかったが、リーフレット「求め合う者たちの心と心の出合い」の副題と解説は、このTheatrical Troopの誠実性を窺わせる。
「奇跡の...]は一時期、我が国でTV化や舞台化が流行ったものだ。
が、なんと言っても最も衝撃と感動を覚えたのは、1962年封切のArthur Pen(ニュー・シネマの草分け『卒業』の監督)のメガフォンによるもの。Anne Bancroftのアニー・サリバン、三重苦のヘレン・ケラーをPatty Dukeが演じ、それぞれAcademy Award、主演女優賞と助演賞を受賞した。




ボク自身、当時、池袋東武百貨店の5階にあった二番封切館で勤務帰りに観た。映画全盛時だ。立ち観だったが、Ann Bancroftの迫真の演技とPatty Dukeとの壮絶な闘いは鮮烈だった。
エピソードだが、有名な井戸水を手にかけて“Water”という言葉を理解し発する場面は創作らしい。