暮色点描

2006年以来最悪のblizzards、豪雪に見舞われたNY。The National Weather Serviceが同市に豪雪警戒を出したのが21日火曜日。が、警報とは言え、穏やかなものだった。次の警報は金曜日(24日)までに6インチ以上の積雪予想、30%〜40%。ところがこれが大ハズレ、翌25日クリスマスの明け方から24時間猛烈なblizzardが襲いかかり、積雪も8インチとなったから大慌てだ。



今も交通機関は完全復旧していない。市当局の無為無策と警報の甘さと遅れにM.R. Bloomberg市長らは市民にお詫びせざるを得ない始末だ。


Emergency(非常事態)宣言を出すべきだっか否か。意見は分かれるところだが、折角のクリスマス休暇、年の瀬なのにクルマには自由に乗れない、雪かきに汗を流さざるを得ないNY市民にとってみれば、愚痴が出るのも肯ける。


今日も首都圏は朝、小雨がぱらついていたが、お天気はまずまず。TV Newsのトップは「大晦日から元旦にかけて西日本は大荒れ」「日本海側は大雪」。列島の天気図を見ると、関東の中心部だけがお天気マークが印されている。恐縮千万だ。一度表日本と裏日本を交替してみたらなどと考えたくもなる。
NYは積雪20cm程度で交通マヒ。市民生活もかなりの打撃だという。当方の首都圏とて大雪が降れば同じだろう。楽な生活に慣れているから愚痴や不満も出るのだ。
日本の豪雪地帯、新潟はどうだろう。積雪も1ケタ違って200㎝。これを豪雪と称する。

一方、肝腎のPresident Obama。本土首都圏の豪雪などお構いなく、常夏Hawaiiでの休暇を楽しんでいるかといえば、トンでもなさそうだ。テロ対策専門家チームを引き連れ、ビーチフロントのホテルに陣取りthe White Houseと連絡に余念がない。娘さんたちと街中でカキ氷を食べる姿は庶民的なマイホーム・パパそのものだ。

昨年のクリスマス、ナイジェリア人がDetroit行きの航空機の爆破を試みようとして摘発された。狙われたのは大統領だったのか・・おかげでObama氏をイライラさせた。米国大統領はいつも生命の危険に曝されている。まして初のAfrican-Americanだ。lame duckの議会が終り、いよいよ来年度は正念場を迎えるBarack Obama、身辺警備は最高度に達する。
さて日本の暮色はというと、昨日のA紙社説に“斜陽”なる久しくお目にかからなかった用語が登場した。
「敗戦は日本をいったんゼロにリセットした。それから65年後の今年、日本を覆うのは、やり場のない斜陽の感覚である」

斜陽感。この最大の要因は人口減少に向かう日本社会の行方だろう。
社説は、「それぞれに矛盾を抱え、支配力を失っていく東の大国と、力をつけていく西の大国とどう付き合っていくのか、日本の姿勢は定まらない」と続く。

東の大国とは内外の難題に呻吟するPresident Obamaの米国だ。西の大国は今や国際社会を席巻するRising Chinaだ。
内部告発サイト“Wikileaks”がHillary Clinton米国務長官のChinaに対する悩みを暴露--『人権棚上げ、経済重視 ≪銀行≫中国に強く物言えぬ』弱腰外交の内情を暴いている。

韓国も侮れぬ。「車部品 韓国製じわり」「品質向上 ウォン安追い風」と本日のA紙。
今年初めUS$=¥93でスタートしたExchange Rateが結局¥81台で年越しとなった。米$が豪ドルより弱くなった。
一昨日、昨日と都心に出かけたが、街行く人はせかせかと急ぎ足・・そうでもない。心なしか陽が傾く感ありだ。
A紙社説の結びがいい。
「斜陽の気分の中で思い起すべきなのは、私たちはなお恵まれた環境にいるということだ。知識や社会資本も十分に蓄えられている。それらを土台に何か新しいものを生み出し続けていく。そうすれば、これからも世界で役割を果たしていけるだろう」
やはり大切なのは≪創新≫。“Every cloud has a silver lining”だ。