凍える欧米/Down Underの惨

今年を表わす漢字一字は「暑」だった。確かに今夏の酷暑には辟易としたが、1年を凝縮する文字としては如何なものか?
季節は冬だが、我が国の厳冬は通例年が明けてからやって来る。欧米は一足先に酷寒に凍えている。

London郊外の空港が麻痺状態、Parisのエッフェル塔も閉鎖され孤立無援。大雪のせいだ。米国中西部MinneapolisのMetrodomeの天井がペチャンコ。一部破れて落下する有様だ。


昨シーズンまでMLB、Minnesota Twinsのホームグランドだった吊天井型のエ・ドーム。東京ドームの原型となっている。
今ではNFLの強豪the Vikingの本拠地だが、昨日月曜日のthe New York Giantsとのゲームはグランド状態不良ならぬ、天井破損で中止となってしまった。
同じ北西部のChicagoも猛吹雪。その中でthe New England Patriotsを迎え撃ったthe Bearsだが、7対36であえなく惨敗の憂き目に遭った。


が、欧米の豪雪も油断ならないものの、big newsの割には悲劇性はない。
それに比べ、Down Under(南半球)のあの惨劇は忘れられない。もはやメディアの片隅にも載らないが、先月NZの南島、west coastの人里離れた鉱山Pike River Coal(PRCL)で発生した爆発事故。度重なる爆発により29名の鉱夫たちは還らぬ人となってしまった。


NZ Oil & Gasの見方では、鉱山再開のメドはたっていない。厖大な負債の返済メドが立たないPRCLの経営株主は、破産処理のため早急に管財人に鉱山を譲渡するほか打つ手がなくなくなったという。
オープンしてまだ2年目の新鉱山を先月19日ガス爆発が切り裂いた。そして5日後の再爆発が29人を生き埋めに・・遺族や縁者たちを悲嘆の淵に追いやった。

名も無き人たちを襲った惨。天災ではなく人災だ。