冷雨の街、武蔵野の日のありどころ

11月を待たず職場のオフィスに暖房エアコンが作動した。

今日の街の風景に似て、我が国政界も経済界も木枯らしが舞う。円高の進行にやきもきし、株価も低迷、雇用情勢は一向に好転しない。深層は疑問だが、中国の反日デモ、いつ収束するのか。この状況では日本人の反中・嫌中感情に火をつけるのは必至だ。

DPJが企業献金受け取り解禁を表明したのには仰天。政権公約も何もあったものじゃない。どこまでぶれるのか。闇将軍O氏も説明責任を逃れようと躍起になっている。O氏を“政治的天才”だなどと師と仰ぐ、1年生議員のチルドレンもそろそろ目覚めて自立したらいかがだろう。
芥川龍之介の言う“政治的天才”・・? 芥川曰く−−
「政治的天才は、民衆を支配するために大義の仮面を用いる。しかし用いたが最後、仮面は永久に脱することを得ない。しいて脱そうとすれば、政治的天才もたちまち倒れる」

太平洋の向こうではBarack Obama氏が寒風に曝されている。1997年12月の景気後退後、840万の雇用が失われ、失業者にパートなどを加えた不完全雇用者が2500万人に達しているからたまらない。失業の増大は税収を低下させ、生活関連予算の削減、そして社会保障やmedicareの長期的見通しを悪化させるという悪循環、スパイラルに陥る。
こうした情勢のもと、Obama Administrationは公共投資など財政出動による景気刺激策を推進しているが、本格的雇用増につながらない。民間企業での雇用拡大を誘導するなか小企業支援などに取り組んでいるが、本格的雇用回復は依然として大きな課題だ。

ここにつけ込んだのがTea Party movement。白人中心の中間層だ。President Obamaが最大の柱とした医療保険制度改革に激しく反撥。弱者や貧者に対する救済措置が、白人保守層の増税につながる。怠惰なマイノリティの生活維持のために自分たちの税金がつぎこまれるなんて勘弁できないってワケだ。自分たちだって雇用や生活が思わしくない。
Tea Partyは「俺たちは今後のアメリ カの行方を心配しているからだ」と言うことはもっともらしいが、気にしているのは自分たちの立場だけだ。彼らには人種差別主義の臭いがする。



下院はGOPが制するのが必至だという。上院もきわどいPresident Obama。なりふり構わぬTea Partyの反オバマのラリー。
“Moving America Forward”どころか“Moving America Backward”だ。11/2の中間選挙の結果はさておき、Tea Partyの化けの皮はいずれ剥がれる。


芥川の「木枯らしや東京の日のありどころ」をもじって「雨嵐、武蔵野日差しのありどころ」