新たな分野で新しいことを思考する−−理科離れにストップ?

今夕7時8分(米東部時間6:07AM)、The NY Times発のBreaking News Alert(ニュース速報)が入った。

“Three Share 2010 Nobel Prize in Chemistry”(ノーベル化学賞3名が受賞)のHeadline。三名のなかに2名の日本人科学者が含まれている。
“Richard F. Heck, Ei-ichi Negishi and Akira Suzuki won the prize, the Nobel Committee said in a statement, for 'palladium-catalyzed cross couplings in organic synthesis”--クロスカップリング効果とある。
自然科学系の日本人Nobel Prize受賞者は湯川秀樹博士を皮切りに18名にのぼる。慶賀すべき快挙に違いないが、資源もなく研究環境や条件にも恵まれていない我が国で文系よりもはるかに多くの理科系分野の世界的に優れた研究者が生まれるのは何故か。
今夜記者会見した北海道大学名誉教授の鈴木先生は「若い人たちが、新たな分野を切り拓き、新しいことを考える契機となれば嬉しい」と若者の理科離れに歯止めがかかるよう期待し励ましている。

三名の受賞者に祝電メールが続々・・。
“Congratulations Dr.Richard F. Heck, Dr. Ei-ichi Negshi and Dr. Akira Suzuki: palladium-catalyzed couplings and Graphene will open new era”
<新たな時代を切り拓くだろう>と祝意を結んでいる。
1901年に発足した化学賞はこれまで156名。うち女性はわずか4名。1911年のMarie Curie夫人の受賞が初めてだが、同夫人が1903年に物理学賞をも受賞していることは知る人ぞ知るである。

因みに化学賞受賞者の年齢は?
最年少者は1935年受賞のFrederic Joliot氏35歳。最高齢者は2002年受賞のJohn B. Fenn氏85歳だ。


今度のDr A Suzukiは80歳。発見・発明後数十年経て、受賞と相成るのが科学系Nobel Prizeのようだ。