寛容なmutifaithのPentagon Chapel

9/11 Terror Attack跡地、Ground Zero近くのMuslim文化センターとモスク建設計画の是非をめぐる論争がNYでヒートアップ。

計画ではMuslimを連想させるイスラム様式の尖塔やドームはなどはつくられない。Muslim教徒側は、モスクが、西洋との相互理解、和解を広げるのに役立つとして計画を勧めているが、反対派は黙っていない。「同時多発テロで3000人が犠牲になった現場付近に、Muslim施設をつくる計画自体が無神経だ」「宗教的過激主義の隠れ家になる怖れがある」と主張。特にGOPは、中間選挙を前に、DPとBarack Obamaに対する格好の攻撃材料として利用、政治的対立の色彩が濃厚になってきた。

ところが、こうした論争や激しい抵抗の動きをよそ目に、同じ9/11 Terror Attackの対象となったPentagonと目と鼻の先にある Chapel(礼拝堂)の雰囲気は全く異なる。Muslims(イスラム教徒)が毎日訪れひざまずき礼拝している。
このchapelにはMuslimのほか、Jews, Catholics, Protestants, Mormonsや監督教会員などが礼拝に訪れ、まさに多宗派チャペルになっている。


Pentagon米陸軍スポークスマンのGeorge Wright氏の言葉に感銘を覚えた。
「自分自身この礼拝堂に通ってほぼ4年になるけど、トラブルや文句など一度も見聞きしたことはない」
Pentagon chapelは静かなものだ。9/11テロによりPentagonで亡くなった家族もイスラム教徒の礼拝に反対の声を上げたことなどない。


先週金曜日午後イスラムのイマム(礼拝指導者)が18人の男女のイスラム教徒を連れてchapelにやって来た。彼らはステンドグラスに描かれたPentagonを象徴する鷲の模様の下でひざまずき礼拝していた。ステンドグラスに刻まれた言葉は“United in memory, September11,2001”(2001年9月11日、団結の記念日)とあった。

Pentagon教会の司祭者はどんな宗派にも門戸を開く。Buddhist(仏教徒)が拝みに来ても構わないと語っている。
George Wright氏は言う−−“There's a multifaith chapel”(多宗派の礼拝堂だ)

“It's the ultimate representative of America--freedom of religion”
(これこそ米国を代表する典型だ−−宗教の自由だ)

特定の宗教・宗派に対する偏狭・偏見と無縁なPentagon Chapelの姿勢こそ真の米国人気質だといえよう。