死滅に向かう島があるのに・・

COP15のCopenhagen Accord(コペンハーゲン合意)は法的拘束の伴わない“Take Note”(留意する)で終わった。
温室効果ガスの排出削減に関する枠組みが盛り込まれていない。欧米各紙の評価は手厳しい。
米紙CS Monitorは“'Essential beginning' to some, shaky foundation to others”(基本的第一歩と位置づける国もあれば、当てにならない出発点とする国もある)と論評。
The NY Timesは「義務的な排出量規制を課される欧州諸国も、重要討議から締め出された最貧国も、多くの参加者に不満が残った」
仏紙は「金融システムを救うことが、地球を救うことよりもずっとやさしいことが明らかになった」と皮肉る。
レバノン紙は「数日間の論議は、気候変動が現実問題というより、SFの域を出ないという雰囲気を払拭できなかった」と指摘している。
こうした中で、The LA TimesのWorld Reportは“干上がる大地”Madagascarの惨状を報じている。

“An island slowly dies”(死滅に向かう島)のHeadlineのもと「上昇する気温、干ばつ、穀物の不作、そして森林伐採が組み合わさり、マダガスカルの栄養失調の危機を高めている)と警告。
Madagascar's rainfall has decreased 10% in the last 50 years, and its temperature has risen 10% (マダガスカルではここ半世紀で降雨が10%減、気温は10度上昇した)
Madagascar has lost 90% of its forests(マダガスカルでは90%の森林が喪失した)

In the driest regions in southern Madagascar, 1.5 million people have inadequate food because of prolonged drought---250,000 of them children
younger than 5 ≪The World Food Program≫
「南部マダガスカルの最乾燥地域では、150万人が長引く干ばつにより食糧不足の状況に、そのうち25万人は5歳以下の幼児である)

そしてUNICEFは伝える---
More than 8,600 children have been treated for malnutrition in southern Madagascar in the last six months because of drought and crop failure, more than double the number expected.
(南部マダガスカルでは過去半年間に栄養失調と診断された子供の数は8,600人以上。干ばつと穀物不作が原因だが、この数字は当初の予想の倍にのぼる)
干ばつと穀物不作。地球温暖化というより寧ろ≪地球高温化≫によるものと見るべきだ。