President Obamaの静観・沈黙のワケは?

イラン大統領選の結果をめぐり深まる混迷。解決の糸口は見えない。テヘランで繰り広げられる数万人に及ぶ抗議デモに対し当局は挑発行為と暴力・弾圧を強め、海外メディアを締め出すありさまだ。

こうした混乱に対し、President Obamaは何故半ば沈黙を守っているのか。共和党や保守派は抗議デモを擁護する明確なスタンスを取るべきだと圧力を強めている。政府高官でさえイライラ。Joe Biden副大統領やHillary Clinton国務長官なども、Obama氏の態度を擁護しながらも、抗議する市民を支持すべくもっと明確なメッセージを送ってほしいと願っているようだ。
が、President Obamaのアプローチは慎重であるべきだとするホワイトハウス高官もいる。イランの現体制を厳しく批難し、抗議デモを支持する声明を発した場合、逆効果を招きかねない。デモ参加者は米国の手先だと当局は喧伝するに違いないとの読みがあるからだろう。

今のところObama氏はデモに対する暴力を批判するコメントを読み上げるだけで、今回の状況はイランの国内問題だとして静観の構えを崩さない。
Ex-President G. Bushが名指ししたとおり、イランと北朝は米国にとってやはり“悪の枢軸”なのか。Obama氏のひと言でコトが解決するとは思わないが、それにしても歯切れはいつになく悪い。