さて、待ち受ける過酷な難題

President-elect(次期大統領)のObama氏がThe White Houseを訪れ、President Bushと会談。政権移行の協議を開始した。異例の早さである。現下の地鳴りのような難題山積のなかでOval Officeが迎え入れる新大統領はObama氏の右に出るものいない。南北戦争渦中のLincoln
やthe Great Depressionに直面したF D Roosebeltと比較されるほどの戦時・非常時の最中にある次期大統領に対し、Bush氏は「次期政権への円滑な政権移行ができるように約束する」と語っている。

任期が残り2ヶ月余りあるとはいえ、President BushはもはやLame Duckも甚だしい。
Barack Obamaは正式な大統領就任日を待つことなく、Bush氏の発した大統領令の見直しに着手することになろう。政権移行チームは緻密なフローチャートを作っているはずだ。首席補佐官など決まったが、今後のカギは主要閣僚の人選だ。特に今回は国務・国防長官に劣らず財務長官に誰を指名するかだ。
そして、日本と比較にならない第4権ともいわれる米国ジャーナリズムの力、メディアの力も軽視でない。
先日惜しまれて他界した我が国ジャーナリストの旗手C氏の言葉を借りれば聡明な“Watchdog”(番犬・監視人)の役割にも期待したい。