Black Monday & Tuesday--真の楽観主義とは?

米下院に衝撃が走った。Wall StreetとMain Streetとの歴史的な対決劇と言うべき「緊急経済安定化」法案(economic rescue plan=bailout package)が僅差で否決された。株価が暴落。下げ幅は史上最大、2001/09/11時を超えた。
政権与党の共和党有力者は下院議長の民主党Nancy Pelosi女史による「党派的発言」つまり、ブッシュ政権批判の反動で、多くの共和党議員が法案反対に回ったためだと、Pelosi女史を批難した。

実態は違う。共和党議員も現政権への不満を持っている。選挙も近い。President Bushが主導する政策・法案を支持すれば、選挙民から不評を買う。こうした計算が議員に働いたようだ。

市場に悲観論が広まっている。他方、「私は悲観しない」と楽観論を振りまく首相もいる。深刻な現実を正視することなく、安易な楽観論に走るのは厳に戒めるべし。
真の楽観主義とは何か。目の前にある困難に真摯に向き合い、問題の根源に迫り、徹底した分析のうえ、解決の方向を展望し、道筋を示すことに他ならない。
Capitol Hillが困難に立ち向かい、再度、法案を練り直し、危機打開の一歩を踏み出すよう願いたい。