自粛と連帯(結束)でrecoverできるのか?

「日本の危機は新たな自粛の時代の到来を予告」(Japanese crisis heralds new era of self-restraint)。
The NY Times:Int. Herald Tribuneのヘッドラインだが、戦時中、銃後の母、大日本婦人会が叫んでいた“一億総我慢”“進め一億火の玉だ”というわけにはいかない。

敗戦後初の復刊≪文藝春秋≫(1945年10月1日)の裏表紙の広告『謹必詔承 ①秩序の保持②食糧の増産③手持金の貯蓄化』(三和銀行)『最低の生活 最低の支出 最高の貯蓄』(新日本生命)の回帰か・・?
それでJapan crisisに打開の道が開かれるのならまだしも事態は悪化の方向だ。

原発周辺はおろか放射性物質の飛散が関東地方から首都圏へとじわじわ広がりつつある。さらに深刻なのは周辺海域への放射能汚染の拡大だ。

“Japan radioactivity found in UK”--英紙The IndependentのHeadlineにギョッとした。もうそこまで来ているのか!
“Extremely low levels of radioactive iodine from the tsunami-hit Japanese nuclear plant have been detected in parts of the U.K.”とある。英国近海で極く微量だか放射性ヨウ素が見つかったという。チェルノブイリ原発事故の二の舞に近い。

The NY Timesは“Nuclear Crisis Spawns Criticism of Japanese Authorities”(核放射能危機が日本の政権への批判を増幅)

原発が、3/11激震・巨大津波直後、原子炉のmeltdown(炉心加熱〜融解〜破損)を起していた事実を知りながら、甘く見たのか情報制御・操作したのか? 元凶は、政府か保安員かそれともTEPCOか・・。その罪は重く、取り返しがつかないかも知れない。



今日の天声人語がすばり突く。『最悪の事故が起こるまで人は何をしていたか』(草思社)のなかの一文≪起こるはずがないと思いたい災難の多くは、起こり得ないのではなく、起こるまでの時間がかかるだけのことである≫--辛い言葉だ傾聴すべきだ。
「この地は数百年にわたり、地震津波で大きな被害を受けていません」--福島第一の記録映画のナレーションだ。空しく響く。