呆れた“ワシントン・レポート”の低劣さ

H.Y氏はTV12chの「ワシントン・レポート」を売り物にしているようだが、その内容は呆れたものだ。これほどGOP偏向のタカ派“ジャーナリスト?”による米政界レポートを公器のメディアが億面もなく報道するとは恥さらしだ。

かつてNHKの米国特派員だったH.Y氏。特定の版元からやたら著書を出版。一見大物コラムニスト気取りだが、一昨年2008年の初秋、大統領選を目前に控えた頃、Sarah Palin旋風に冷え込みつつ時期に、「ワシントン・レポート」で選挙情勢を分析し、GOPのJohn McCain勝利を予測した。
その下地にしたのがDan Quayleとへのインタビュー。お粗末そのものだ。
Dan Quayleはハンサムで映画『候補者ビル・マッケイ』(The Candidate)のRobert Redfordに似ていると言われ、選挙運動にそのイメージを利用しようとしたが、当のRedford氏から苦情を浴びた。それそもそのはず、RedfordはDP支持。結果は裏目に出たようだ。

そんなお馬鹿さんが“パパ・ブッシュ”の副大統領になったのも驚きだ。ジャガイモのスペルを間違えて“potatoe”、挙句の果てには「ラテン・アメリカ諸国ではラテン語が話されている」ときた。Sarah Palin顔負けの政治家不適格者、その資質を疑われた人物だ。お蔭で、1991年、Ig Nobel Prize(イグノーベル賞)教育賞第1号受賞者となった。Ig Nobelはignoble(あさましい)の掛け言葉。副大統領にあるまじき言葉の間違いを繰り返し、教育に貢献したという逆説の意味。≪低劣・お粗末≫賞だ。
二年前、H.Y氏の予想(期待)に反して、DP、Barack Obama大統領が誕生した。
そのObama氏がThe Midterm Electionで歴史的大敗を喫したものだから、一昨日のTVでH.Y氏は喜色満面だ。
オバマ氏がいまアメリカを大混乱に陥れている」と切り出し、DPを敗北に追いやりGOPを大勝に導いた要因は何かを超保守派にインタビュー。
インタビュー相手がまたふるってる。

一人はカリフォルニア選出の若手Kevin McCarthy下院議員。The Young Guns of House GOPを立ち上げた一人で、同党副幹事長の職にある。ヤング・ガンズ計画とは、資金を集め、キャンペーン計画を打ち立てた新人候補に報い、当選させるプログラムだ。この計画により素人政治家のGOPフレッシュマンが数多く下院に当選した。GOP大勝の大功労者だとのこと。The Tea Partyとの結びつきも深いようだ。茶会運動を自然発生的な市民運動並みに高くと評価している。背景には超保守系メディアThe Weekly Standardの存在がある。


H.Y氏は同週刊誌の編集長Fred Bernes編集長を傍らに同席させ、Kevin McCarthy氏へのインタビューを続けた。
(H.Y氏は米国在住が長い割にはEnglishの語彙不足で、会話も流暢でなく中身ががない)

The Weekly Standardだが、「ネオコン砦」とか「ネオコンの聖書」と皮肉られている年間48回発行のウルトラ保守系週刊誌。1995年、News Corporationが創刊したものの、年間100万ドル以上の損失を出し極度の経営不振。
会長のRupert Murdoch氏が既に販売から撤退している胡散臭い週刊誌だ。とてもstandardなどと言える代物じゃない。
DP、Barack Obama叩きとGOP喧伝レポートの“やらせ”偏向番組はいい加減にやめてもらいたい。