カタすかしも色々ある

米元大統領Jimmy Carter氏も齢を重ね、今年86歳。にもかかわらず達者なものだ。USにとってNorth Koreaとの数少ない大物キーパンソンの一人。難問が発生するときまってPyongyangを訪れ解決役を買って出る。
今度もN.Koreaを訪問し、同国に不法入国し拘束され、八年にも及ぶ強制労働に服していたAjialon Mahli Gomesの釈放に成功した。

が、肝心のKim Jong Ilは訪中のために会えなかったようだ。核問題をめぐりKim総書記と会談したかったはずのCarter氏だが、Kim氏は“脱北”・訪中。これぞまさしく“カーターすかし”。

次期PMの椅子盗りをめぐり権力闘争がヒートアップしているDPJの代表選だが、国際社会は呆れ気味、冷めた様子でカタすかしだ。今日の欧米紙を見ると唯一英紙The Independentが“Japanese power-broker to challenge premier”のヘッドラインで短くコメントしている。

“The power-broker in Japan's ruling party, Ichiro Ozawa, says he will challenge Prime Minister Naoto Kan for the leadership next month, Analysts warn that a leadership battle could destabilise the economy”
“Mr Kan is fighting for job after an election loss last month deprived the Democratic Party of Japan of a majority in the upper house. Allies of Mr Ozawa have called for a showdown in the election for party president on 14 September. The winner is likely to be the Prime Minister because Mr Ozawa faces indictment in a political funding scandal.”

要約すればこうだ。Mr Ozawaはpower-broker−Ozawa氏は“ぶっ壊し屋”ではなく、闇将軍の意味に近い“黒幕”。同氏のMr Kanへのchallengeは日本経済を一層不安定にさせる。先月の参院選でDPJが大きく過半数割れしたことによりMr Ozawaは9/14代表選での決着を求めていた。そしてOzawa氏は政治資金疑惑で強制起訴に直面しているため、代表選に勝利すればPMを射止め、トンズラと相成りそうだ。

的を射ているというべきか。
Mr Kanにとっての最大の肩透かしは、Mr Hatoyamaの“turning back on・・”(Mr Ozawaへの寝返り)だろう。
英米に限らずEU圏、中印などアジア諸国にとっても今度のDPJ内のpower battleはPolitical pygmyと揶揄されている我が国政界のお馴染みの内向きの風景としか映っていないようだ。