人道的支援とは

四川大地震以上にBurmaのCyclone Nargisによる国民の窮状は想像を絶するものがある。軍政によって実態が隠されているからだ。
その軍政がようやく国連やASEANの要請に折れて、海外からの人的救援を受け入れる形となったはいえ、どうも怪しい。
1つには米英仏からの救援物資を積み込んだ艦船の入港は許可していない。一方、軍政は「政治と切り離した純粋な援助」を要請するなかで、アウン・サン・スーチー女史(Aung San Suu Kyi)の自宅軟禁(house arrest)をさらに延長する措置をとった。「Burmaの希望の星」スーチーさんは軍政にとって天敵だ。その存在が脅威だからだ。その証拠に、 cycloneの来襲によって壊れたスーチーさんの邸宅の塀を、慌てて軍政当局は補修に取り掛かった。壊れた塀から邸宅の庭が見え、スーチーさんの姿が見えるのを恐れたからだ。
人道的援助とはなんだろう。この点、3年前Hurricane Katrinaに襲われたアメリカも他人事ではない。当時、甚大な被害を受けたNew Orieansで最近ホームレスが急増している。ハイウェイの高架橋の下で過ごすホームレスの60%がNew Oreansのダウンタウンで家を亡くした黒人たちだ。自宅のローンや家賃を賄う収入は当てに出来ない。連邦や州からの支援はどうなっているのか。麻薬に染まってゆく人たちも少なくない。国内外を問わず、甚大な被災地の窮状は貧者を襲うものだ。実態に目を背けたり、救済に躊躇しているうちにもはや救いようの無い悲劇へと進むことを為政者たちはわかっている筈だが・・。